ひとり遊び
年中の途中に保育園へ通い始めるまで多くの時間を家で過ごしていた
兄と姉たちのいない家はとても静かで母が家事をする音だけ響く。
どんより薄暗い部屋の中、
私に与えられたおもちゃは紙、えんぴつ、おりがみ、そしてひらがなと絵が書いてある積み木だけだった
母がミシンを出している時はミシンを使わせてもらえて
ハギレを夢中になって縫っていた
ただ縫っているだけなのにとても楽しかった
私は母と一緒に遊んだ記憶がない
そんな事生きてきて気にしたこと無かったけど。
遊んでもらえなくて寂しいなんて思ったことなかった。だって母親が遊んでくれる人間だなんて知らなかったから。
大人になり子どもを産み、人の親になって
毎日子どもたちと遊んでいる中でふと気づいてしまった
もしかして愛されていなかったのではないかと……
それを気づいてしまった20代後半頃、私の心はボロボロ崩れ
︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎優しくて守ってくれるお母さん︎︎ ︎︎ ︎︎"︎
は暴力と暴言があふれる家の中でほんの少しだけ手を差し伸べてくれた たったそれだけの事を優しさだと思わざるおえなかった過酷な環境だったのだと……
私は子供を産んで愛を初めて知り、愛されていなかった事実に気づき
幸せなはずの新婚時期に両親を思い出し何度も過呼吸発作を起こした
愛を教えてくれた子どもたちありがとう
心から愛してる